DANSK MØBEL とは、デンマーク語で、「DANSK(ダンスク)=デンマークの」「MØBEL(ムーベル)=家具」と言う意味です。
㈱KEIZO代表の砂原啓三が、各方面でご活躍される方々に、現在お使いのデンマーク家具についてインタビューした「私のDANSK MØBEL」の連載をご紹介させていただいております(過去の連載はこちらをご覧くださいませ)。
今回はクリエイティブディレクター/アートディレクターの佐藤可士和さんへのインタビューです。
(左)SAMURAI代表 佐藤可士和さん (右)株式会社KEIZO代表 砂原啓三(SAMURAIにて撮影)
■ご愛用のデンマーク家具を教えてください。
オフィスではセブンチェア(ラミネートシェルやレザーフルパディング)、SWANチェアを、またPK31、PK33、PK61、PK80、PK22、PK25、PK11なども使っています。
■購入のエピソードなどあればお聞かせください。
初めはオフィスでセブンチェアを購入しミーティングエリアで使用していました。
その後何度かオフィスを移転する内に前から知っていたPKシリーズも徐々に購入をしました。
特に自宅にKjærholm Production製のPK11を購入した時は嬉しかったですね。
高かったけど(笑)。
今では空間デザインのプロジェクトでもデンマーク家具を提案しています。
使っていて安心感もあるので薦められますね。
■デンマーク家具のどんな点がお気に入りですか?
PKシリーズは特に使うと「やっぱりいいな」と思います。
座り心地は抜群ですし、使えば使うほど良さが分かる、ディテールもこだわっていますよね。
毎日食べる食事と外食が違うのと似ていると思います。
和食にも通じるような良さというか、美意識、ミニマルで軽やかです。
「間」のような美しさを感じますね。
■次に欲しいデンマーク家具などあれば教えてください。
アルネ・ヤコブセンのSeries 3300は綺麗だなと思います。
選ぶならレザーよりもファブリック仕様かなと考えています。
■ サムライのインテリアデザインとデンマーク家具の相性や好きなデンマーク人デザイナー、その理由についてお聞かせください。
特にポール・ケアホルムが好きですね。
彼の家具の軽やかで線が細く、また高さが低いところも感覚にぴったりきます。
もともと僕がグラフィックデザインがベースということもありますが、
ケアホルムの美意識にも日本的なグラフィカルな要素を感じています。
デザイナーの哲学を理解できるのかもしれません。
ディテールの美しさは本当に素晴らしいですが、プロダクトが「道具」として機能しているところが、
シャープだけどシャープすぎない、ケアホルム独特のバランス感覚ですね。
置かれた空間が風通しのよい、気持ちのよい空気感を醸し出します。
ご自身のオフィスではPKシリーズをお使いになっています。
【佐藤可士和さん プロフィール】
クリエイティブディレクター/アートディレクター
1965年東京生。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。株式会社博報堂を経て2000年独立。同年クリエイティブスタジオ「SAMURAI」設立。
ブランド戦略のトータルプロデューサーとして、コンセプトの構築からコミュニケーション計画の設計、ビジュアル開発、デザインコンサルティングまで、強力なクリエイティビティによる一気通貫した仕事は、多方面より高い評価を得ている。グローバル社会に新しい視点を提示する、日本を代表するクリエーター。
主な仕事にユニクロや楽天グループのグローバルブランド戦略、国立新美術館のシンボルマークデザインとサイン計画、「ふじようちえん」や「カップヌードルミュージアム」のトータルプロデュースなど数々のプロジェクトを手掛けている。
20万部超のベストセラー『佐藤可士和の超整理術』はじめ著書多数。
毎日デザイン賞、東京ADCグランプリ、亀倉雄策賞、朝日広告賞、日経広告賞、日本パッケージ大賞金賞ほか多数受賞。
慶応義塾大学特別招聘教授、多摩美術大学客員教授。2016年度文化庁交流使。
【プロジェクト(空間デザイン)】
【お知らせ】
発売中の『デザインノート No.74』では、一冊を通して「佐藤可士和の仕事術。」特集。
2012年にそれまでの仕事をまとめた書籍を発売して以降の最新プロジェクトの数々をクライアントのみなさまへのご取材やプレゼンテーション、ミーティング密着も含め、ご紹介いただいております。