ポール・ヘニングセンがデザインした数多くの照明器具。それらを作る原点となったのが、1925~1926年頃に自身が考案した3枚のシェードを組み合わせたPHランプでした。


この3枚シェードのPHランプによって、ヘニングセンが照明において解決したかった「眩しさ(グレア)のない目にやさしい光」「照明が必要な場所に適切に届ける」「ランプそのものが持つ美しい造形」をすべて解決させることに成功したのです。
PHランプのデザインで最も重要な点は、シェードのカーブに対数螺旋を採用した点にあります。

ヘニングセンにとってシェードは装飾パーツではなく、眩しさのない光を作り出す役割を果たすものと捉えていました。当時ヘニングセンは、対数螺旋を形どるシェードの起点に光源を置くことで、光を必要とする場所に適切に届けられることに気づき、彼独自の対数螺旋を考案、3枚シェードランプの基本形を完成させたのです。

ポール・ヘニングセンが完成させたこの基本形は、のちに様々なサイズとタイプで展開され、学校やオフィスといった公共機関の他、住宅に至るまでデンマーク国内の多くの場所で使われることとなります。
3枚シェードのPHランプはヘニングセンの照明の原点となったばかりでなく、簡素さと機能美とを兼ね備えたデンマークデザインを体現する一つの規範となったのです。
今春、日本橋高島屋で開催されます「ヒュッゲな暮らしをデザイン 北欧のあかり展」では、1925年に開催されたパリ万博のデンマーク館に設置する照明のため、6枚のシェードを組み合わせてデザインされたパリランプがはるばる海を越えて日本で展示されることとなりました。

Ⓒkentauros yasunaga ※日本橋会場のみ展示
先にご紹介いたしましたパリランプの他、当時の貴重なPHランプも展示いたします。時を経たシェードから生まれる味わい深いやわらかな光を灯したランプの様子を是非ご覧いただけますと幸いでございます。

Ⓒkentauros yasunaga
【ヒュッゲな暮らしをデザイン 北欧のあかり展】
【会期】
2025年3月5日(水)~2025年3月24日(月)
【開催場所】
日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール
【ご入場時間】
午前10時30分~午後7時(午後7時30分閉場) ※最終日3月24日(月)は午後5時30分まで(午後6時閉場)
●本展覧会は巡回展となっております。以降のスケジュールは以下をご覧くださいませ。
【会期】
2025年3月27日(木)~2025年4月14日(月)
【開催場所】
大阪高島屋7階グランドホール
【ご入場時間】
午前10時~午後6時30分(午後7時閉場) ※最終日4月14日(月)は午後4時30分まで(午後5時閉場)
【インテリアコーディネート】
当店ダンスク ムーベル ギャラリーではインテリアコーディネートも行っております。
詳細はこちらのページよりご覧くださいませ。


DANSK MØBEL GALLERY(ダンスク ムーベル ギャラリー)
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