今朝の読売新聞朝刊に村上隆さんと文化庁長官の近藤誠一さんの対談が掲載されています。「美術」を通しての国策を論じておられます。近藤さんは「明治以降日本は殖産興業で成功した。それ自体はいいことだが精神的な価値や芸術が犠牲になった。」また、1997年の英ブレア政権が文化芸術を使ったイメージアップ政策「クール・ブリタニカ」にも触れられ「創造的付加価値」が経済にも時には外交にも役立てようという流れが西欧にあると解説されています。村上さんの昨年ベルサイユ宮殿での展覧会ではカタール政府の資金面の支援を受けています。カタールはプラント事業で日本との強い結びつきがあるからだそうです。村上さんは日本の「漫画」は世界に誇る物として国内に漫画ミュージアムを作り、また、その芸術的価値を輸出産業にして行く国の戦略が必要と言っています。昨年アップしたブログ「村上隆@ベルサイユ宮殿」にhttp://www.republicstore-keizo.com/my_first_blog/2010/09/post-60.htmlに書きました通り、フランスでの反対運動が頭をよぎりましたが、氏は当時を振り返り「サルコジ大統領主催の晩餐会もあり、盛大だったしリアクションもずば抜けていた。しかし、日本では小さな反対運動を過大に報道された。そのギャップにへこみました。」と語られています。デフレスパイラルの真っ只中の日本ですが文化芸術的価値を経済発展に変えるという発想を「事業仕分け」で具現化して欲しいものです・・・。
(KEIZO)
近藤誠一氏(文化庁長官) 村上隆氏(現代芸術家)
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