フリッツ・ハンセンを退社したポールケアホルムは、その後アイヴァン・コル・クリステンセンと出会い、ともに共鳴しながら名作を作り続けていました。
しかし、1980年、ケアホルムが51歳の若さで亡くなると、コル・クリステンセンはその工房を閉じます。
1982年 フリッツ・ハンセンがポール・ケアホルム コレクションの製造・販売を開始
後を引き継いだフリッツ・ハンセンは、1951年から67年の間にデザインされた『ポール・ケアホルム コレクション』の製造・販売をスタートします。
30年の時を超えて再会したケアホルムのデザイン、以来現在に至るまでフリッツ・ハンセンはオリジナルのデザインに敬意を払い、時代に沿った製品を作り続けています。
その他著名なデザイナーのデザインを製品化していきます。
1986年 KEVIチェア ヨルゲン・ラスムッセン
1988年 ワイヤーコーンチェア ヴァーナー・パントン
1992年 アンサンブルチェア アルフレッド・ホーマン
1997年 ヴィコデュオ ヴィコ・マジストレッティ
ヴィコデュオは2020年に復刻され、現在もフリッツ・ハンセンから製造販売されています。
2000年 商標 Republic of Fritz Hansen™ を掲げ、グローバルデザインにフォーカスした戦略へ
キャスパー・サルト、セシリエ・マンツ、などデンマーク人のデザイナーをはじめ、ハイメ・アジョン(スペイン)、nendo(日本)、ピエロ・リッソーニ(イタリア)など、すでに地位を確立したデザイナーや若い世代のデザイナーたちとのコラボレーションを始めました。
2015年 フリッツ・ハンセンがライトイヤーズを買収
デンマーク、オーフスで誕生したライティングブランド『LIGHTYEARS』の取り扱いを始めました。
日本では2017年からの取り扱いでしたが、セシリエ・マンツのカラヴァッジオなど、21世紀を代表するデザインが誕生しています。
2016年 オブジェクツの取り扱いを開始
新しい製品ライン『フリッツ・ハンセン・オブジェクツ(現在のアクセサリーコレクション)』と共に取扱製品を拡大。
アクセサリーコレクションには著名なデザイナーと共にデザインされたフラワーベース、トレイ、キャンドルホルダー、ブランケットなどがあります。
2019年 新たなブランディング戦略を策定。
Republic of Fritz Hansen™とライトイヤーズが『FRITZ HANSEN』というブランド名に統合。ブランドの新しい方向性を構築します。
同年、nendoによるN02リサイクルを発表。
このチェアは、家庭のプラスチックごみを集めて中央ヨーロッパで加工・アップサイクルされ、素材に使用しており、2021年にはEUエコラベル認証を取得しています。
2021年 フリッツ・ハンセンがSKAGERAKを買収
2019年に新しくフリッツ・ハンセンのCEOに就任した、ジョセフ・カイザーは以下のようなメッセージを発信しています。
「スケアラックとフリッツ・ハンセンは、自然な組み合わせです。両社は、北欧デザインの伝統と社会的責任ある製造に深く根ざしているだけでなく、トップレベルの品質を備えた家具とインテリアデザインの代名詞でもあります。スケアラックを迎え入れたことで私たちは、個人ならびに企業のお客様にいままで以上に豊富な製品ラインアップを提供することができます。さらには、デンマーク本国およびグローバルビジネスも強化することができます。フリッツ・ハンセンといくつもの価値観を共有するスケアラックは頼れる存在です。私たちは、スケアラックを仲間に迎え入れることを喜ばしく思っています」
2022年 さぁ、何が始まるのでしょうか?
お楽しみに!
祝 創立150周年 フリッツ・ハンセンの歴史②