1935年『大大阪』を掲げたプロジェクト、
リーガロイヤルホテルの前身『新大阪ホテル』が誕生しました。
そして1965年には吉田五十八氏の意匠設計により
『大阪ロイヤルホテル』が完成します。
2019年6月にリニューアルされるまでをまとめた前回のブログは
こちらからご覧ください。
BLOG 大阪の迎賓館 リーガロイヤルホテル①
さて、今回のブログは、これからの秋にぴったりな
アートの視点からご案内して参ります。
現在、リーガロイヤルホテルのホームページでは『たからさがし』
というコンテンツをご利用いただけます。
トップ画面をクリックしてQRコードを読み取っていただきますと
リーガロイヤルホテル内の様々な場所でご覧頂ける貴重な芸術や、
建築デザインなどがご覧頂けます。
ではご一緒に『たからさがし』にお付き合いくださいね。
日英のクラフトマンシップをつなぐ民藝の粋を集めたバー
リーチバー
開業当時のロイヤルホテルの社長、山本爲三郎は、アサヒビール初代社長として知られ、実業家でありながら日本の民藝運動を黎明期から支えたコレクターでもありました。
リーチバーは親交の深かった陶芸家バーナード・リーチの着想をもとに
吉田五十八氏が設計したコテージ風のバー。
名だたる工芸家の協力を得て
民藝の粋を集めたバーとして1965年に誕生し、
当時の姿を今も残しています。
内装はイギリスのコテージ風で、光沢を放つどっしりとしたカウンターにウィンザー調の椅子、鉄のシャンデリアなど素朴さを感じさせるデザインです。
一方で特徴的な壁のバイアス柄に注目してみますと、
太い籐蓆を組み上げて作られています。
その壁には濱田庄司、芹沢銈介や棟方志功といった
日本の作家たちによる作品が。
まさに日英の民藝が調和した空間と言ってよいでしょう。
壁の一つには、リーチによる陶板画
『コーンウォール海岸』が飾られています。
リーチの製陶所「リーチ・ポタリー」があるセント・アイヴスの情景が、
このバーの片隅に息づいているのです。
訪れたときは、ぜひ銅製のマグに注がれるジントニックを。
創業当時から変わらないスタイルで歴史ある空間に浸ってみてください。
たからもの リーチバー
2019年9月号の「商店建築」では
特別企画『タイムレスな店舗デザインを求めて』と題し、
リーチバーが紹介されています。
竣工された1965年に掲載されたリーチバーの画像など、
今と変わらない魅力が紹介されています。
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バーナード・リーチ(1887-1979)※のちに七代目尾形乾山を襲名
イギリス人の陶芸家バーナード・リーチは幼少期を京都で過ごしました。
陶芸家になってからもたびたび日本を訪問し、柳宗悦らとの交流を通じて民藝活動に尽力します。
一方、イギリスではリーチ・ポタリーという名の窯を創設、
東洋と西洋の美や哲学を融合させた陶磁器の製作を始めます。
リーチ・ポタリーには様々な陶芸家が訪れ、リーチの信念を学び、
世界に広げていきました。
ナチスから逃れイギリスに渡ったルーシー・リーは
リーチと共にイギリスでの陶芸の地位向上に努め、
生涯に渡り交流があったといわれています。
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リーガロイヤルホテル(大阪)公式ホームページ
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