前回ご案内したルードブレ市庁舎のお向かいには図書館があります。
デンマーク国立銀行のプロジェクトがスタートした、
1969年のデザインです。
大理石の荘厳な雰囲気の平屋。
市庁舎のガラスのカーテンウォールと向かい合って建っています。
間には水場とベンチがあり、憩いのスペースとなっています。
残念ながらこの日は雨降りで、人々は全く憩ってませんでした。
レセプション。
AJランプと共に、ヤコブセンの愛したランの花が。
パソコンコーナー?でしょうか。
AJウォール。配色がたまりません。
中の様子。
印象的なのはやはり照明。
読書の為の十分な明りが計算されています。
大小の照明をこんなにたくさん、そして美しく配置するのは、
機能性だけでは終わらせないヤコブセンのこだわり。
螺旋階段の曲線もヤコブセンらしさのひとつ。
壁が透明なのでこうやって見ると吸い込まそう。
ところどころに中庭があり、天気や季節を感じながら過ごせます。
当然ながら家具もヤコブセンのデザインが採用されています。
ここを利用する人たちにとって、ヤコブセンデザインは日常なんですね。
とても羨ましい光景です。
そして・・・
子供用の図書館では、名作たちが大変なことになっていました。
めちゃくちゃです(笑)
珍しい!リリーの子供用チェア
お尻に注目してしまいますが(失礼いたしました)、
この左側の壁に沿って並ぶ子供用のチェア。
『Tチェア』というのだそうです。同色脚なんですね。
初めて見ました。
中央にある多目的ホール。
無機質で冷たい印象でした。
きっとお天気が良ければ窓から光が差し込んでくれるのでしょう。
ちょいちょい・・・
スタッキングしすぎです。
しかも セブンチェア が混ざっています(笑)
ヤコブセンは1960年にSASロイヤルホテルを手掛けてから、
1971年、ナショナルバンクの完成を待たずにこの世を去りました。
その最後の10年を紐解いたとき、
なんとなく分かりかけているヤコブセンのデザインポリシーが
私なりに解釈できるのではないかと思っているのです。
テーマも残り少なくなってきましたが、
デンマーク研修の一つの成果となるよう、進めて参ります。
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