素材について人一倍強い思い入れを持つケアホルムは、素材がデザインを成功するための第一のポイントであるという点において生涯妥協することがありませんでした。
ケアホルムのデザインは住宅で使用することをベースに考えられていて、彼の作品のいくつかは自邸の為にデザインされたものです。
ポール・ケアホルム自邸。
写真の女性は奥様のハンナ・ケアホルム。
1961年に建築家のハンナと結婚したケアホルムは1963年、ダイニングテーブル PK54™ とチェア PK9™ をデザインしました。
PK54™はスチール製の4つの正方形を組み合わせたベースと、円形の石の天板を組み合わせた非常にシンプルなデザイン。
高さは69㎝と少し低めになっており、天板とベースのバランスが非常に美しいテーブルです。
床座を起源とする我々日本人には、その低い重心をもったデザインに共通の美意識を感じることができます。
互い違いに組み合わさった正方形のベース。
床に接地するのはその2面の下部のみ。
PK54A™はリング状に装着する延長用のパーツです。
メープル無垢材で作られたパーツを取り付けると、210㎝の大テーブルとなり、たくさんのゲストに対応できます。
PK54A™には保管用のラックがあり、6つのピースを装着するとまるでオブジェのようです。
※PK54A™の装着の様子はこちらのブログでご覧いただけます。
http://www.republicstore-keizo.com/my_first_blog/2012/08/pk54pk54a.html
ケアホルムは自邸にデザインした家具を生涯使用するつもりで、年月によってより美しく変化していく素材を選びました。
自邸のPK54™とPK9™
デザイナーとして活動した32年間、
ミニマリズムを追求し続けたケアホルム。
しかし素材に注がれた情熱は彼のデザインに温もりと魂を与えました。
それらの素材は時と共に人が存在した証となり、
より美しく、素晴らしい人生の記憶となるのです。
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