ガラパゴス・AKB48・少女時代

 

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大賞ノミネート・日比谷花壇

 

ガラパゴス・AKB48・少女時代

タイトルの3つのキーワードが表しているものは何でしょうか。

たった今世界で起こっている事象から、デザインの普遍性と変化について

少し考えてみたいと思います。

 

今年の日本のグッドデザイン大賞ノミネートが発表されました。11月10日に大賞が

発表されますが、この15候補の中に宇宙実験施設「きぼう」、ハイブリット乗用車

などに並んで「AKB48」が入っている事が話題になりました。

 

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大賞ノミネート宇宙実験施設「きぼう」 

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大賞ノミネートハイブリット乗用車 ホンダ

 

「Gマーク」は人の生活を豊かにする、形あるモノへの評価によって今まで選考されて

きた長い歴史がありますが、「AKB48」の一体どのようなデザインが

評価されたのでしょうか、とても興味を持ちました。

 

ここに、これからの日本のデザインについての幾つかのキーワードが見えてきます。

審査委員の講評に見られる傾向は、今の時代が 「個々のデザイン領域だけでは評価

することは不可能。各々があらゆる関連性の中で相対的に存在し、又その価値も

状況と共に変化していくことをどう捉えるかが、グッドデザインを見極める

うえで重要だ」と。

 ここで言われていることは、デザインがモノの形にだけあるのではなく、システムや

仕組み、コミニュケーション、社会の中にどう組み込まれているのかがこれからは

もっと重視されてくると指摘していることだと思います。

 

モノの形の審美、社会的影響、生活機能の革新などデザインは私たちの生活に深く

溶け込んでいます。それを象徴していることは沢山ある賞のカテゴリーのなかで

「ロングライフデザイン賞」は既に支持されているモノのよさをより高めて

いくという、最も分かりやすく従来的概念です。

 

それに対するように台頭してきた新しい概念があるようです。

「常に変わることで魅力を発するファッションやエンターテインメント、メディア

などはさらに個性的な方向に向かう可能性があるだろう」とも述べられています。

 

グッドデザイン賞の対象がどんどん拡散していく理由の社会的背景があるようです。

今の時代ほどデザインが一般的になり、どのような商品ひとつ取ってもデザインが

優れていることは日本市場がかなり成熟、高度化している証左でしょう。

しかし裏返せばグッドデザイン賞などで、国を挙げて産業を盛り立ててきた役割が

終焉して、新しい方向へ自らを変容させざるを得ない事情がありそうです。

  

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「AKB48」

 

さて、「AKB48」は、その仕組みは新鮮であっても本当に広く社会的な価値を提供

できるのでしょうか。経済効果という点で見ても、あくまでも日本国内のさらに狭い

地域での人気事象のように思えます。

事実、最近ヒットチャートで目に付くのは「少女時代」や「KARA」といった韓国製

エンターテーナーの圧倒的成功です。

ここに見られるビジネスモデルは「グローバル・エンターテインメント」としての

狙いが徹底されていることです。アイドル志向ではなく大人のエンターテイナーを

目指すと明言しています。サムスン、LG等韓国企業が国際市場で圧倒的に

日本企業を凌駕している現実ともダブってきます。

 


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 日本製携帯電話が先端的技術を持ちながら、世界市場にはオーバースペックと

とられ、日本の市場から出られない特殊な進化だとして、ガラパゴス化という、

自嘲的でネガティブな言葉が流行しました。

「AKB48」もきっとグローバルな位置は勝ち得ないのではないでしょうか。

幼さや可愛いさがアイドルとしてもてはやされると言う狭いマーケットがターゲットで

ある以上、大人を対象とする世界標準には遠く及ばないからです。

 

 

 「固体としてのデザインだけでは意味を持たなくなっている。

評価は多くのものや事象との相関性にある」と講評にありましたが、

例えば良い事例は、iPhone、iPad、iPodなどアップル社の一連の商品に通底する

ビジネスモデルでしょう。iTUNES(広義的にはWeb世界)というプラットホームの

上にそれらは関連して開発され進化しています。

すべてのアップル商品がWebを介して繋がっていてアップル・ワールドが

出現しています。

このサービスが一体になった仕組みにこそ生活を革新する力があるのでしょう。

  

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 「GALAPAGOS」は、最近はそもそものネガティブなイメージから少し前向きな姿勢へと

変わってきていますね。開き直り、逆張りなどと言われていますが、

SHARPさんが12月に発売するタブレットPC商品のネーミングにして

話題になりました。

CCCとの提携などプラットフォーム構築も進んでいるようですし特化された

高度技術を是非グローバルに普及させて頂きたいものです。

 

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SHARP GALAPAGOS

 

 

 

(TAKEZO)

 

 

 

㈱KEIZO のホームページです。 http://www.republicstore-keizo.com

 

 

ガラパゴス・AKB48・少女時代” への2件のフィードバック

  1. 確かにAKB48が影響を与える市場は狭いですね。実際私も彼女たちのことはよく知りません。仮にグッドデザイン大賞を受賞したとしても正直??という印象です。
    しかし一方で「デザインを選ぶ」賞にあって、形ある商品や建造物ではなくアイドルグループを選考した人のセンスには脱帽です。
    思いもかけない点で評価されることもあるのですね。誰がどこからどのように見ているのかわからないものです。

  2. sonodaさん、コメントありがとうございます。
    「グッドデザイン賞自体のデザインが必要になってきた」
    とは審査委員の佐藤可士和さんの言葉にあります。
    そのような状況下で「AKB48」の評価は氏によって推薦されて
    いるようです。さて、11月10日はどうなるのでしょうか。

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