アントチェア(2) アルネ・ヤコブセン

アントチェア(1)からの続き。ノボノルディスク社の社員食堂の為の椅子の数は80脚でした。しかし、フリッツハンセン社側は製作の最少ロットを200脚とします。アルネ・ヤコブセンは「もし、残りの椅子が売れ残ったら私が全て買い取ります」この瞬間、フリッツハンセン社とアルネ・ヤコブセンとの3次曲面の成型合板による背と座が一体成型の椅子の開発が始まります。9層に重ねた合板をプレスすると背と座の折り目に無理がかかり、合板にひび割れが生じました。何度もテストを重ねるうちプレス前の合板の一部に深い切れ込みを入れる事によって、ひび割れが起こらない事に気づきます。この深い切れ込みの必要性がアントチェアの腰のくびれを生み出します。

(KEIZO)

 

press machine.jpg

現在のプレスマシーン フリッツハンセン社(デンマーク)

 

ant.jpg

必要性から生まれたアントチェアの腰のくびれ。

 

アントチェア(3)に続きます。

 

㈱KEIZO のホームページです。 http://www.republicstore-keizo.com