今回は1956年に建てられたルードブル市庁舎のお話です。
「ルードブル市庁舎外観写真」
ルードブル市庁舎は第2次世界大戦後に、最初に手掛けたヤコブセンの作品です。
ルードブル市庁舎の隣には、ロドオア中央図書館が建っており 市庁舎見学の後にそこも続きで見学いたしましたが、今回は市庁舎のお話だけにしておきますね。
「ウオールカーテンが美しいルーブル市庁舎」
この日は少し雨が降っており空はご覧の通りグレートーンで、表現したかったカーテンウオールのガラスの壁が、どんよりしていて残念な写真となってしまいました。すみません...本当ならば青い空と白い雲の写り込みをお見せしたかったのですが。
しかしガラス張りのエントラスン内は空模様に全く関係もなく美しかったです。
「吊り階段」
「議会場に繋がる渡り廊下」
外観のガラスのカーテンウオールはやがてSASホテルに、エントランスの吊り階段はデンマーク国立銀行へと受け継がれていきます。日照時間が短いデンマークならではのアイデアなんでしょうか?太陽光をふんだんに取り入れたかったのか?市庁舎ならではのスケルトンを狙ってでしょうか? とにかくスタイリッシュな温室に来たかのようでした。(笑)
「議会場」
議長場は綺麗に円形に並べられたオックスフォードチェアと
「ブラックカラーのセブンチェア」
後ろに整然と並べられた黒のセブンチェアで構成されていました。
この整然と美しく並べられた仕掛けを私は見つけてしまいました!
「脚止め」
これは昔の昔の仕掛けですよ(笑)このポツンと出たところにセブンチェアの脚を填めていたようです。几帳面な性格だったんでしょうね〜
壁には「CITY CLOCK」が飾られていました。
「CITY CLOCK」
「灰皿付きデスク」
なんと!議会用テーブルはスライド式の灰皿付きでした。現代では考えられませんね 愛煙家のヤコブセンならではのデザインですよね。
「レフランプ」
レフランプを天井に向けただけのシンプルな照明が綺麗に並んでいる様がとても素敵でした。当てた光がバウンスして灯りを創る技法は時々アルネ・ヤコブセンの建築物にありますが、このダイナミックな灯りの量ですが、質の良い明るさを感じ感動いたしました。この照明は、のちにデンマーク国立銀行でさらに大規模に展開されています。
ガラス張りの窓からは広く広がる緑の芝と木々が観れて市庁舎と思えないような景色にとても癒され、こんなところで会議される内容って、きっと穏やかに収まるに違いありませんよね。
「緑豊かなルードブル市庁舎外観」
いつも感じる事ですが、真面目で几帳面なヤコブセンですが、とても優しく穏やかな一面があった方だったのではないでしょうか?
第2次世界大戦後に最初に手掛けた作品だったからこそ、市民が穏やかに過ごせるため、いつまでも平和でありますように...と創られた「ルードブル市庁舎」だったのではないでしょうか?そんな願いを込めて創られた感じがしたアルネ・ヤコブセンの作品と出会えました。
reiko
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