先日、ポール・ケアホルムによるダイニングテーブル “PK54”に合わせる照明として、インゴ・マウラーの“Zettel’z (ツェッツェル)”を展示スタート致しました。今回のブログでは、彼の代表的である“Zettel’z (ツェッツェル)”をご紹介させていただきます。
<インゴ・マウラー>
インゴ・マウラーは、1932年ドイツ生まれの照明デザイナー。彼は元々、グラフィックデザインを学んだ後、独学で照明デザインを学び、様々な照明をデザインしました。
1965年に、電球の形をしたランプ“Bulb”を発表。この作品をきっかけに、照明デザイナーとしてのキャリアをスタートさせます。天使のような羽が生えた電球“Lucellino”、カンパリ・ソーダの瓶を束ねた“カンパリ・ライト”等、、ユニークでデザイン性に富んだ、愛情あふれる作品を次々と発表していきました。
また、日本人デザイナーの“三宅 一生”とも公私ともに親交が深く、イッセイ・ミヤケの展示会場やコレクションのステージの空間照明としても使われたことがあったようです。2006年にインゴ・マウラーが来日した際、三宅一生と吉岡徳仁にて、トークイベントをされておりました。
1986年にフランス芸術文学勲章シュヴァリエ章を受章した事をはじめ、数々のデザイン賞を受賞。いまや、多くの美術館や博物館のコレクションとなり、その作風は「光の魔術師」「光の詩人」と称される程に、情感たっぷりにアーティスティックで美しく、かつミニマムで機能的なものが多くあります。
<“Zettel’z (ツェッツェル)”>
1988年に彼がデザインした、この “Zettel’z (ツェッツェル)”は、筒状になったメッシュ状の器具に針金を差し込み、小さいゴムのパーツで固定、針金についているクリップにお好きな紙を挟む事で、完成します。この“紙”が光源を覆うシェード代わりになり、光が当たった際により優しく柔らかい光を演出します。紙は、付属の物は勿論、お気に入りのポストカードやご自身で描いた絵画等、色んなもので代用ができます。あるレストランでは、特別なメニューを書いた紙を取り付ける事も。
作りは非常にシンプルですが、完成した時のデザイン性は非常に秀逸です。デザインと照明の融合から創り出す光は、詩情的で、遊び心に溢れる、まさに魔法のような存在です。「身近な材料から、いかに機能と持った美を生み出すか」。彼の長年研究してきたテーマの一つでもあり、フィロソフィーとなっています。
現在このツェツッエルは、当店にて展示致しております。光の魔術師によるデザインと照明の調和を、是非御実感ください。
DANSK MØBEL GALLERY(ダンスク ムーベル ギャラリー)
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