フリッツ・ハンセン社より多くの家具を世に出しているデザイナー、ポール・ケアホルム(1929-1980)。彼は徹底した美意識の持ち主であり、一切の妥協を許さないデザイナーとしても有名でした。今回のブログでは、そのポール・ケアホルムの自邸を画像にてご紹介いたします。
ポール・ケアホルムは家具職人であり家具デザイナーでしたが、彼の奥様のハンナ・ケアホルムさんは建築家でした。ケアホルムとハンナさんの自邸は、ハンナさんの設計であり、そして、そこに用いられる家具はケアホルムによりデザインされました。
ケアホルムの書斎。テーブル“PK55”とチェア“PK11”が合されています。これらの画像は、ケアホルムが亡くなってから30年以上経ってからのものです。基本的に家具などは大きく変わっておりませんが、置かれているものなどは住み手により少しずつ変遷を遂げているようです。空間は家具により役割が与えられる、と考えていたケアホルムは、出来る限り壁などは用いずに、家具により空間を構成していました。その様子は自邸からも窺えます。
円形のダイニングテーブル“PK54”と三本脚のスチールが美しいダイニングチェア“PK9”のダイニングセット。画像には映っておりませんが、こちらのダイニングも壁により仕切ることはせず、木製の置型のパーテーションにより仕切られています。
ダイニングから書斎方向を写した写真です。右手にはソファ“PK31”とセンターテーブル“PK61”のリビングセットが見えます。ケアホルムの家具は重心が低いため、空間を妨げることはせず、レイアウトした際に圧迫感が出ないのが特徴です。左手には寝椅子“PK24”。窓辺に沿わせてレイアウトされています。写真に写っていますのが奥様のハンナさんです。
窓の外にセッティングされたスツール“PK33”。ソファなどに1つ合わせることはもちろん、このように複数組み合わせることによりまた新たな魅力が生まれます。オットマンとしても使用できます。
ケアホルムの奥様であるハンナさんは、日本の建築からも影響を受けており、ケアホルムの自邸にも和の要素がふんだんに取り込まれています。その自邸のためにデザインしたケアホルムの家具が、和の空間に相性が良いのは当然なのかもしれません。
現在、DANSK MOBEL GALLERY(ダンスク ムーベル ギャラリー)では、ポール・ケアホルムの家具を多数展示しております。是非とも店舗にてその美しさをご堪能いただければ幸いでございます。
DANSK MØBEL GALLERY(ダンスク ムーベル ギャラリー)
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